国宝 源氏物語絵巻
徳川美術館で開催中の「国宝 源氏物語絵巻」を見てきました。現存している絵巻物は、柏木と女三宮が源氏の目をぬすんで通じたあげく、不義の子、薫が生まれるあたりから宇治十帖に至る場面のところ。社会科や国語の資料本でよく見た絵と同じ(当たり前)だ、と感動しました。色があせたり消えかかったりしている部分はあっても、独特の人物絵や衣装の描き方など、見てて飽きませんでした。が、金箔をあしらった華麗な料紙に書かれた詞書のほうは達筆すぎて読めなかったです(汗。
今回はこの900年前の絵をハイテク技術によって当時の色や衣装の柄まで再現し、日本画家が筆で描いた復元画が展示してあり、これがまた色鮮やかで素晴らしいものでした。しかし、これを見ていると大和和紀の「あさきゆめみし」のカラー原画ってきっちり時代考証をした上での傑作だったんだなとおもうほど、復元画が漫画のほうに似ていました(顔は除く)。金曜日でもこの人出なら、土日は相当混雑してそうです。
夜は同じ敷地内にある徳川園で二胡の水上ミニコンサートがあるというので、美術館閉館後は近所の喫茶店で時間をつぶし、仕事帰りの相方と待ち合わせて園にもどりました。ライトアップした紅葉まっさかりの庭園にひびく二胡の音色、そして空には十三夜の月。ああうっとり、とするには寒い!寒すぎる!池からの冷気で歯の根が合わないぐらい。最後、「月の砂漠」で終了したあと、ふくらはぎから下が感覚がおかしくなっててうまく歩けないぐらいに冷え込んでました。
徳川美術館は今まで秋のお茶会に先生のお供で何度か出かけたことはあるのですが、美術館に入ったのははじめて。常設展の尾張徳川家所蔵の宝物や茶道具、武具なども必見です。絵巻復元の過程をまとめた本がまだ印刷中ということで売ってなかったのが残念でした。20日過ぎには出来上がってくるそうです。
「よみがえる源氏物語絵巻」再放送スケジュール
→NHKオンライン
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コメント
おお~、源氏物語ですか。
まる姉、あさきゆめみし全巻持っておりますわ。
セリフ覚えるくらい読み込んだなあ…。
高校の古典の時間に、先生が花散里の君と末摘花の君を間違って解説したときはいてもたってもいられませんでしたとも。
でも、おくゆかしいまる姉は、授業が終わってからこっそり先生に真実を告げに行きましたとさ。
投稿: ○姉 | 2005/11/20 20:36
やはり良いのですね♪
ワタクシも、友人と今週辺り行きたいと思ってました。
徳川美術館、3月のお雛様もなかなか良いですよ。
以前の職場から近かったので、よく昼休みに自転車でエントランスまで行ったりしました。近くの図書館とか。
「あさきゆめみし」は持ってなかったんですよね~。もちろん読んだ事はありますが。
知人に借りて読んでから行った方が良いかしら…。(訳本読み直す気はさらさらナシ。)
投稿: i-boshi | 2005/11/21 00:56
>>○姉どの
わたくしも持ってます。源氏って高校生の時に読んだのと、その後25ぐらいになって読んだのと、全然インパクトが違ってて奥が深い話だよね。好みの登場人物もかわってくるし。さすが1000年も読み継がれる物語だ。
○姉はやさしーね。わたくしなら授業中に指摘しているわ、きっと(笑。
>>i-boshiさん
あの辺りにお勤めだったんですね。大曽根近辺って全くの守備範囲外なんで、新鮮でした。
大和和紀は好きな作家だけど話の内容が暗い、と罰当たりなことを当時おもっていました。「ヨコハマ物語」とか「アラミス」とかのほうが好きだったなーなんて。単に十二単の絵が好きで買ってましたが、今読み返すとイイんですねこれが。わたくしもオトナになったということでしょうか(笑。
絵巻の紹介とともに補足説明がたくさんあったのでそれを読めばわかると思いますよ。でも宇治十帖のほうは世代が変わって登場人物があやふやになりがちなんで、あらすじ読んでおいたほうがいいかもしれません。
楽しんできてくださいね。
投稿: earth | 2005/11/22 00:34