ワールドカップですね
といってもサッカーにはなんの関係もない話ですみません。
ワールドカップがやってくると思い出す。前回大会が開幕してすぐの6月12日未明、大好きだったコラムニストで消しゴム版画作家のナンシー関画伯が突然亡くなったことを、当時勤めてた会社で昼休みにチェックしたニュースサイトで知った。午後はあまりのショックで仕事にならず、赤の他人の死にこれほど動揺したことはなかった。あれからもう4年たったのだなぁ。
翌7月に行われた「スタンプ葬」なる催しにも、偶然東京出張が重なったので急遽相方とともに広尾の有栖川スタジオまで行き、たくさんのファンの一人としてお別れをしてきた。集まってきた人々は炎天下に粛々と長蛇の列をつくり、騒がず黙々と案内されるときを待っていた。ざっと見渡してみても、年齢・服装などでどうにもまとまりのない、分類できないバラバラの集団。でも、ともにナンシーの死を悼む同志として特別な空気をつくっていた。地下のスタジオで生前の遺品や消しゴムスタンプの実物を見つつ、献花して手をあわせてきた。本当に、もうあの世にいっちゃってここにはいないんだな、と彼女の連載が消えた週刊文春や週刊朝日を見て思ったものだ。
これからも4年ごとにきっと、彼女のことを考える。彼女に匹敵するほどの鋭いコラムを書ける人が4年たってもまだ現れないこと、そして消しゴム版画の技は永久に喪われてしまったこと。「あーこんなときナンシーならなんと書いて、このモヤモヤをすっきりさせてくれるんだろう」などといまでもふと思う。ま、コラムは一般人のブログ読んでるほうが面白いことがあったりするのでコラムニストは用無しとして、消しゴム版画だけでもいいから、新たな才能が現れてくれないかしら。
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コメント
ナンシー関さんといえば昔、東京三世社の「コラムニスト」で拝読してました~。あの雑誌、今はもう無いんでしょうね。
実は亡くなってるって事も知らなかったのですが、それは惜しいことです。消しゴム版画、一時期脚光を浴びてましたよね?最近は見かけないと思ってましたが、そういうことでしたか…。
earthさん、ワールドカップで思い出しちゃうわけですか。
サッカーの方の興味はいかほどで…?
ちなみにワタクシ「勝つと良いよね~」ってぐらいにしか思ってないので、世間の足並みと揃ってません^^;
投稿: i-boshi | 2006/06/12 22:27
そーですか・・・もう4年経つんですね。
ってことは、最後の彼女のコラムネタであった
「辻仁成と中山美穂との結婚」から早4年ってことですか・・
その後、元嫁の南果歩と渡辺謙との結婚について・・・
など、ホントナンシーさんのコメントが聞きたかったです。
この4人の今後の経過とワールドカップ開催ごとに彼女の事を、思い出しそうです。
投稿: 花モモコ | 2006/06/13 20:52
>>i-boshiさま
そうなんです。TV業界のひとたちの一部にとっては彼女は天敵に近い存在だったとおもうので、訃報を伝える空気もそれは微妙なものでした。そのぐらい恐れられた人だったし、彼女に彫られて一人前という認識があったのも事実。ナンシーの前にナンシー無く、ナンシーの後にナンシー無し。まさにそんな存在でした。合掌。
ところでフスバル(fußbäll ドイツ語)ですが、わたくしもサッカーはよくわからないけど、「ブラジルとそれ以外」という価値観が面白いです。人口数百万程度の国が強かったり、オリンピック強国がヒラ扱いだったり。がんばれ日本!
投稿: earth | 2006/06/14 23:28
>>花モモコさま
中山美穂もそーっとCM復帰してきましたよね。ダンナの稼ぎが尽きてきたか。南果歩といえば、辻の前は堤真一だったよね。友人が住んでた同じマンションで同棲してたそうだ。あのころは堤のほうはまだまだ売れてなかったっけ。わたくしはいまの19-20時台のTV番組のひどさに喝をいれてほしいよ。この時間帯はTVみなくなったもん。ワーワー大人数で騒ぐだけの番組ばかりでもうおなか一杯。ほんと、ナンシーカムバック~!だわ。
投稿: earth | 2006/06/14 23:41
まったく同感です。
私も大ファンのひとりです。なくなられたニュースはやっぱりネットで知りました。でもあまり大きく扱われなかった。ブロードキャスターでちょこっと。。だったような。
今、彼女が生きていたら、どんな風に語ってくれたろうか、とやっぱり思うことがあります。
今なら、村上氏、ホリエモン、ロナウジーニョ、拉致事件、、、みのもんた、ギャルサー、、、あーいろいろ。
小気味よい語りでした。楽しい版画でした。
大好きな「てぬぐい」の店、「かまわぬ」さんに「ナンシー関」という柄があると聞き、ぜひ手に入れたいのですが、どんな柄なのか、、、もしやご存知ですか???
投稿: ゆずゆず | 2006/06/17 23:26
>>ゆずゆずさん
おお、ゆずゆずさんがナンシーファンだったとは!痛いところをつかれまくってた有名人は「ざまあみろ」というのが本音なんでしょうね。山藤章二画伯、尊敬していたのにすっごく的外れなコメントしてて、それからはナナメに見てます。この4年で、TVの空回りっぷりが激しくなってきているとおもうのですが、的確で耳の痛い助言をしてくれる人がいない仲良しクラブ状態なんだなーと思います。
ヤフーで「かまわぬ てぬぐい ナンシー」で検索したら、画像乗せてるサイトがでてきましたよ。ちなみに「おじぎ部長」と「ねまりうさぎ」の2種類あるようです。亡くなる前に企画モノであったのは知っているのですが、いまでも売っているようですね。やっぱり本店にいかないとないのかなー。
投稿: earth | 2006/06/18 00:27
見れました!!「おじぎ部長」と、「ねまりうさぎ」!ありがとうございます。
通販カタログを取り寄せようと思うのですが、やっぱり実物を見て選びたいと常々おもっていたので、念を送り続けていたら(単に待っていただけ)、なんと、あさってから京都の伊勢丹で期間限定ですがショップが開かれるらしく、行って参ります!!ねまりうさぎ、、の方を狙って行きます(笑)
ナンシーさんの存在、ファンは心のどこかにしまっているのですね。ホント、この頃はテレビもつまらないし、ネットばかりになってます。
あっ、でも今日の日本戦はテレビにかじりつかなければ!!!
投稿: ゆずゆず | 2006/06/18 12:52
>>ゆずゆずさん
よかったですね!かまわぬの手ぬぐいはどれも欲しくなっちゃって、どれをあきらめるかすごく悩んだりして。手に入れたら、記事にしてくださいね~。
「いつもココロにナンシーを」。誰が言い出したのかは不明ですけど、この言葉を胸の片隅に置いておきたいとおもっております。
サッカーは、、、みんな「ありえない」ことを前提にしていろいろ公約してますね。「ブラジルに勝ったら○○します!」みたいな。今度はちゃんと特攻魂をもった攻撃をみてみたいものです。
投稿: earth | 2006/06/21 10:42