若冲展
先週、愛知県美術館に「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」を見に行って、無性に京都の「若冲展」を見に行きたくなり、この一週間うわごとのようにつぶやいていたら、相方が休日出勤の代休で休みの今日、弾丸ツアーで行くことになった。うららかは今回お留守番。京都御所の北、同志社大学今出川キャンパスのさらに北にある相国寺まで約2時間半で到着。コインパークを探すのに苦労したわ。
今出川キャンパスには昔受験にきたなぁ。学校からは「受験には制服で行くこと」と指導されていたので、その通りにしたら私服の生徒ばかりで、「もー!シスター(担任が修道女だった)!」と一人地団駄を踏んだことを覚えている。続けて東京方面に移動して3つの大学受験をこなしたのだが、やはり制服は少数派だったわ。その受験ツアーは結局全部サクラチルだったんですけどね。てな思い出にひたりながら校門の前を通り過ぎ、
相国寺。金閣寺も銀閣寺もこのお寺の所属だそうだ。立派さに感心していると
うぎゃー。平日でコレ?(ここで混雑状況がチェックできるらしい)このとき、11時50分。係りの誘導にしたがって並ぶと、まずチケットを買うところまでで30分(前売券もってても券売所までは等しく並ぶ)、その後建物に入るまでで約40分。日除けのテントが設置されているので、あまりしんどくはありません。建物にはいっても並ぶのは同じで、第一展示室(後者以外のもの)→第二展示室(釈迦三尊像と動植綵絵)までもやっぱり並ぶ。
↑チラシ。
さてこの展示会の目玉は相国寺所蔵の「釈迦三尊像」と宮内庁三の丸尚蔵館所蔵の「動植綵絵」が120年ぶりに同時に見られること。HPのバーチャルツアーで展示の様子がみられますが、一幅一幅の絵が大きいのと、若冲の筆先に込められた尋常ならざるエネルギーで、生き生きと今にも動き出しそうな動物たちの迫力に圧倒されます。伊藤若冲(1716-1800)という人をかいつまんで説明すると、京都のかなり裕福な商家の長男として生まれたのですが、商売に関心なく40歳で隠居、その後の人生のすべてを絵に懸けた人です。パトロンが必要ないので画風も自由なら、絵の具も高価なものをふんだんに使って好きなように描いているため今日まで絵の色が鮮やかで、これが200年以上前のものとは、と目を見張るほどです。数度の火災や紛失を免れて、一幅も欠くことなく現代に伝えられているのはあらためて奇跡の一言です。もちろん第二展示室ばかりでなく、第一展示室も若冲の墨絵や襖絵、障壁画などを楽しめます。また、秘仏「毘沙門天立像」これまたイイ!長らく存在自体が忘れられていたのが、とある豪商の夢に三度も出てきて1766年に発見されたもの。その開扉法要に釈迦三尊像と動植綵絵が最初に飾られたという若冲との縁ゆえに、特別に展示されたとのこと。本当に、この目で見れてよかったと素直に思う、素敵なお方でした。子鬼の踏まれ具合もナイス。
その後、目当てにしていた洋食のお店が2件とも閉店と移転でみつからなかったので適当にお昼を食べ、イノダコーヒ本店でコーヒーとレモンパイをいただいてから帰路につく。
図録と「若冲煎」と相国寺の御朱印。若冲煎は相国寺の道はさんで隣にある俵屋吉富謹製で、若冲の落款(サイン・印鑑)の焼印、裏は金箔がちょびっと。上品な干菓子です。愛知県美術館の若冲まんじゅうよりはこちらだな(笑。
うららかが待っているのでトンボ帰りでしたが、本当に行ってよかったです。冥土の土産がまた増えた♪
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